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湘南台文化センターで行われました、『「はやぶさ」帰還カプセル展示』でも野口さんの宇宙をテーマにした作品を展示、販売をお願いしました。そうした交流からすっかり野口さんのファンになりました。今日は、その野口さんのアトリエを訪ねて、作品のバックボーンのお話が聞けたらと思います。

◆宇宙をテーマにしたガラス・アート
ー こんにちは。
去年の『「はやぶさ」帰還カプセル展示』は良かったですね。いまでも思い出します。
野口さん(以下敬称略):よかったですね。
ー 早速ですけど、作品のテーマを宇宙にした切っ掛けはなんですか?
野口:もう10年以上作り続けているんですけど、この黄色が溶けた色が宇宙的できれいなので、この色でやって行ったら宇宙的でいいなァと思ったのが切っ掛けです。黄色なんだけど、黒が重なると青じろく見える。変色した感じが宇宙的になるです。宇宙だけでなく、自然もテーマにしますけど、宇宙をテーマにするのはわたし自信好きなんです。
ー 湘南台にはプラネタリウムがありますからね。
野口:湘南台つながりでいいですね。(笑)
ー 周りが暗くなると、銀河だけ浮かび上がっていいんですよ。
アトリエを拝見しますと、映画「ラブレター」(監督・岩井俊二作品)で、主人公の友人のガラス・アーティストが、アトリエでガラス作品を作っている場面が印象的でした。また、昨年、NHKと韓国のテレビ局の合作のテレビドラマ「赤と黒」でガラス・アーティストが出てきて、その彼の作品「ガラスの仮面」というのがドラマの中で象徴的な役割をします。時代はガラス・アーティストですね。
野口:そのドラマは見ました。びっくりしました。何でガラス・アーティストなのって思いました。ガラス工房はハードですからね。
ー 大学でガラスについて勉強されたんですか?
野口:大学では、陶芸を勉強したんです。ガラスをやりたかったんですけどね。大学時代は、サークルでガラスをやっていたんです。そういう意味ではガラス一筋です。



◆アメリカ・ガラス・ムーブメントの流れの中で
ー ガラス・アートというのはヨーロッパ文化になるんですか。
野口:そうですね。ただ、わたしたちのやっているスタジオ・ガラスというものは、アメリカなんです。アメリカン・ガラス・ムーブメントの流れを組むものなんです。
いままでは、職人の世界で、イタリアでもそうですが、工場でやるということを、個人のレベルにしたのが、アメリカン・ガラスなんです。個人でも、アトリエを持って制作するということを、アメリカではじまったんです。
ーアメリカにも行かれて勉強しているんですか。
野口:アメリカの工房に行く機会はあまりないんです。今回もニューヨークに行った時に、有名な工房に行きたかったのですけど、不景気で無くなっていました。ガス代が高くて大変ですから、って言っていましたけど。
陶芸など、焼き物などはその時にガスをつければいいんですけど、ガラスの場合は、ガスをつけ続けないといけない。作り続けないといけないということがあります。スタッフ何人かで私たちはやっていますが。常に1000度でキープするんです。朝、1200度まで上げて、一日中、作業中は1200度にして、終わると、1000度に下げるんです。ここでは年に2度、釜替えといって、焼き物のポットを取り出す時に火を止めるだけなんです。
ー ガラス・アートは、江戸時代に入って来たんですか。
野口:江戸時代にはガラス工芸として日本でも盛んに作られました。ただ、勾玉などは古くからありますね。しかし、日本で作られたものかは分かりません。

アトリエの中は、バーナーの音が高鳴っていますが、その音が耳には心地がいい。これがガラスの粉を溶かす溶解の釜です、とその釜から溶けたガラスを巻き取り、実際に吹いて製作の過程を説明してくださいました。
ガラス作品が出来上がると、少しずつ温度を下げなければいけなく、そのための釜もあり、少しずつ温度を下げるそうです。野口さんのそうした作業をしばらく見せて頂き、アトリエを後にしました。
ワークショップも行っているそうですので、一度参加してみたいですね。